【製品紹介】光ファイバーロータリージョイント

2022/06/07

Written by r_sudo

光ロータリージョイントとは

光ファイバーロータリージョイント（FORJ）は、光信号にとっては電気スリップリングのようなもので、特に大容量のデータを伝送する際に、回転するインタフェース間で信号を伝達するための手段です。FORJは、ファイバーの端から端までの本質的な利点を維持します。ムーグは、20 年以上にわたって光ファイバーロータリジョイントを製造してきました。

製品タイプ

■シングル/マルチチャンネル

FORJには、シングルチャンネルとマルチチャンネルのオプションがあります。最もコストおよびサイズ効率が高いのは、シングルおよびデュアルチャネル設計です。システム内に 2 本以上のファイバが存在する場合、複数のチャネルを 1 本または 2 本のファイバに結合する多重化ソリューションがあり、1 または 2 チャネルの FORJ を使用することが可能です。

2本以上のファイバーが必要な場合、ムーグはFO190、FO242、FO291の3つの設計を用意しており、1チャンネルのモジュールを積み重ねて希望のチャンネル数を実現します。FO300は、すべてのファイバーチャンネルに共通の回転防止用光学素子を使用しています。

■シングルモード/マルチモード

シングルモードファイバは、その小さなコアサイズと小さな開口部により、単一モードの光エネルギーの伝搬を可能にし、このため、1,270nmから1,650nmの波長において非常に高い帯域幅を示します。このようにコアサイズと開口数が小さいため、シングルモードFORJは非常に精密な機械的アライメントで設計する必要があります。アライメント要件は FORJ の動作波長に依存します。標準的なシングルモード FORJ は、波長 1,310nm および 1,550nm で動作するように設計されています。 1,271～1,611 nm の 20 nm 刻みで 18 波長を含む CWDM（coarse wavelength-division multiplexing）波長など 1,270～1,650 nm の他の波長で使用する場合も、同じ仕様が期待されます。また、CWDM波長での性能を確認するために、出荷前に任意の波長またはすべての波長でFORJを試験することが可能です。

マルチモードファイバーは、大きなコアと大きな開口部を持ち、複数のモードの光エネルギーを伝搬させることができる。このため、LEDやVCSELなどの光源からより多くの光を伝送することができるが、減衰や分散が大きくなります。このような減衰と分散の特性のため、マルチモードファイバシステムは、通常、より短いデータ通信リンクに使用されます。ほとんどのマルチモードシステムは、850nmと1,300nmで動作します。

■特徴

・過酷な環境に対応する耐久性
・小型
・多彩な構成オプション
・カスタムデザインも可能

各製品情報

■シングルチャンネルFORJ
MOOG社のシングルチャンネル（シングルパス）FORJは、シングルモードまたはマルチモードファイバに対応しています。受動型で双方向性があり、回転界面での光信号の伝達が可能です。

■マルチチャンネルFORJ
複数のファイバが必要な場合、シングルモードまたはマルチモードファイバのアウトマルチチャンネルFORJが利用可能です。受動型で双方向性があり、回転インターフェースを介した光信号の転送を可能にします。

■ハイブリッドFORJ
ハイブリッドFORJは、電気スリップリングと光ファイバーロータリジョイントを組み合わせ、一つの回転ジョイントで電気、電力、光信号の伝送を可能にしたものです。

■完全なロータリーインターフェイス

通常、光ファイバー式ロータリージョイントは、包括的なロータリーインターフェースの一部となります。ムーグは、お客様のアセンブリに他のコンポーネントを統合する経験を有しています。高度なロータリーインターフェースアセンブリには、スリップリング、流体ロータリーユニオン、レゾルバ、エンコーダ、モータ、アクチュエータなど、他の回転部品を組み込むことが一般的です。